お題は「廊下」だったらしい…。どこが廊下かと、描いた人に聞きたい。 |
Twitterで、代替療法という言葉がトレンドに上がっていました。
なんだろうと思ったら、こんな記事が話題になっていました。
父の死で知った「代替療法に意味なし」(日経ビジネス)
悲しき善意が生む地獄の苦しみ
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/16/030300121/042800010/?n_cid=nbpnbo_twbn
父の死という代償を払って、私は「代替療法も健康食品も無意味」という認識を得た。その私のところに、「これを使って下さい」と善意の代替医療グッズが届くとどうなるか。(一部引用させていただきました)
――つらい、ひたすらつらいのである。ストレスが耐えられる限界を突破しそうになっている状態では、ほんの小さなストレスがずきずきと精神に響くのだ。
ご当人からは100%、母を心配して送ってくれたもの。私の考えがどうであろうが、まさか右から左へゴミに出すわけにもいかない。仕方なく母に与えてみる。毎朝一包、頂いた健康食品を母に飲ませる。大したことのない手間に思える。しかし介護のストレスでいっぱいいっぱいになっている身には、この一手間が非常につらい。
最も人を傷つけるのは無神経な善意だと、よく言われます。
この記事を書かれた方に、いろいろなグッズを贈った方々は、病人や、介護されている家族の状況への想像が働かなかったのだと思います。
……そういえば、あねぞうさんの病気や、あだきち君の障害が分かったとき、私も、ちょっと同意できないような物事を「おすすめ」されたような記憶が、かすかにあります。
お祓いとか。
その他もろもろ。
ほとんど忘れましたけど。(´・ω・`)
効果がはっきりしない、いわゆる「エビデンス」が取れていないものを、深刻な病気の人に勧めようと思ったときには、一方的に押しつけるのではなく、少なくとも当事者の気持ちや状況を考慮すべきであるのはまちがいありません。
ただ、医者ならぬ身の自分に出来る範囲で、健康問題に取り組もうという気持ちは、とてもよくわかります。
私も人並み以上に興味を持っていますし、理にかなったやりかたで、生活習慣を整えようとする考え方は、大好きです。
中でも、一番気に入っているのは、「必要な栄養を、おいしくとって、楽しく暮らす」というものです。
サプリメントの手軽さは嫌いではありませんが、できることなら、栄養は料理でちゃんと摂りたいです。
それと、いくら体によくても、まずいものを我慢して無理矢理食べるというのは、大嫌いだし、猛烈なストレスになりますので、やりません。
エビデンス、とは言えないかもしれませんが、我が家で効果があったのは、次のようなことです。
・あねぞうさんは、ビタミンCなど、抗酸化作用があると言われるものをしっかり摂っていると、なぜか、免疫系の持病を悪化させにくい。
・あだきち君は、必須脂肪酸をたくさん取れるようになったころから(お魚が大好きです)、聴覚過敏が改善し、パニックの頻度が減った。
・コラーゲンを多く含む食品は、あだきち君のひどい乾燥肌を改善する。
・香油のよい香りと優しいマッサージは、おかーさんの疲労回復にとても効く!
うちの家族には役に立ちましたけれど、誰にでも同じような効果がある、というものではないことは、はっきりお断りしておきます。
コラーゲンについて、ちょっと補足します。
かつて、コラーゲンは、口から摂っても効果が無いと言われ、サプリメントの摂取を批判する意見が多数出ていました。どうせアミノ酸などに分解されてしまうのだから、意味がないということのようでした。
でも、あだきち君の乾燥肌には、なぜかコラーゲンが劇的に効きました。
幼児期のあだきち君の肌は、普通に暮らしているだけで、全身ボロボロ、ガサガサになり、冬になると、かかとなどの角質の厚い部分が、ばっくり深く割れてしまって、しょっちゅう血が滲むほどでした。
二歳か三歳くらいのころだったか、あまりにひどいので、皮膚科に連れていって相談すると、その場でいきなりステロイド軟膏を塗られ、処方箋も貰いました。でもそれは、思ったほどは効きませんでしたので、皮膚科には行かなくなりました。
……皮膚科に行かなくなったのは、実のところ、ステロイドが効かなかった以外にも、理由があります。
ステロイドを塗られた時に、あだきち君が怖がって大パニックになったので、「大丈夫、こわくないよー」と声をかけていたら、横にいた看護師さんがいきなり激怒して、
「お母さんが怖くないなんていうから、子どもが怖がるんですよ! 余計なこと言わないでください!」
と恐ろしく怖い大声で言われたのです。もちろん診察前に、自閉症であることは伝えておいたのですが、効果はありませんでした。
十数年前は、この看護師さんのように、発達障害に理解のない病院スタッフが多かったと思います。当時は心にほとんど余裕がありませんでしたから、こういう理不尽な言葉は、ほんとうに大きなストレスになりましたし、続けて通院する気力は持てませんでした。
あ、いまだったら、にっこり笑って看護師さんの名前を確かめ、自宅に帰って、院長宛に抗議文を書いて送ります。
(´・ω・`)
そんなわけで、皮膚科に行きにくくなってしまったあだきち君を、なんとかしてやりたくて、サプリも利用しつつ、コラーゲンを積極的に摂ることを試してみたのですが、まさかそれでツルツルピカピカになってしまうとは思いませんでした。
あまりの変わりように、当時、一ヶ月ごとに検診に行っていた歯科のスタッフの方々が、びっくりしたくらいです。
専門家ではないので、詳しいことはわかりませんが、幼いころのあだきち君は、コラーゲンの消化吸収や代謝のどこかに、何か問題を抱えていたのだろうなと想像しています。あるいは、ひどい偏食のせいで、何かの栄養が足りていなかったのかもしれません。
一度肌がすっかりキレイになったところで、あだきち君にコラーゲンのサプリを飲ませることはやめました(長く続けて問題のないものか、分かりませんでしたし、あれ、結構お値段高いですし…)。
その後、あだきち君は、小学校の学年が上がるにつれて、偏食が劇的に改善し、コラーゲンを含む食品を、好んで食べるようになりました。そのせいかとうかは分かりませんが、かつてのように、肌がひどくボロボロになるようなことは、もうなくなりました。
最近では、経口摂取のコラーゲンには効果があるという説に変わってきているようですので、いろいろと仕組みが分かってきたのでしょう。そのうち詳しく調べてみようと思います(気が向いたら)。
というふうに、情報を集めつつ、無茶はせずに、効果を慎重に確認しながら、自発的に、体に合ったよい方法を探していくのは、悪いことではないと思います。もしかしたら、アタリはあるかもしれません。