pixabayで「愛護」で検索して出てきた画像… |
Twitterで流れてきて知ったのですが、今日(9月10日)は、
知的障害者愛護デー
という日なんだそうです。
この文字列を見たとたん、なんともいえない違和感を覚えたので、いったいどういう経緯で制定された「デー」であるのかを、ネット検索で調べてみました。
すると、あちこちに、この「デー」に関する説明がありました。
【牛タンの日】9月10日は何の日?【まとめカレンダー】
https://matome.naver.jp/odai/2140741366192022301/2140741753595860003
・知的障害者愛護デー
日本精神薄弱者福祉連盟(現在の日本知的障害福祉連盟)が1964年に「精神薄弱者愛護デー」として制定。
へー……。
というわけで、「日本知的障害福祉連盟」のホームページに飛んでみたのですが…
http://www.aigo.or.jp/
こちらを「サイト内検索」してみても、「知的障害者愛護デー」に関する記事は、存在していないようでした。
また、あちこち眺めてみても、この「デー」にちなんだイベントや活動なども、見当たらない様子です。
どうやら、この「デー」は、有名無実化しちゃった可能性が高そうです。
それにしても、人間に対して「愛護」するという表現を使うことに対して、ぬぐい去れない違和感を感じます。
それは、広く知られている「動物愛護(週間)」という言葉の影響もあるのかもしれません。
「動物愛護」であれば、うるわしい慈愛に満ちた、人としての適切な行動を連想できるのに、
「知的障害者愛護」
と言われると、なんだかうっすらと、人権無視した親切の押しつけ的な気配を感じてしまうのは、どうしてなのか。
自分が、重い知的障害を持つあだきち君の母親だから、ことさらにそういう感じを持つということも、もちろんあるのかもしれません。
でも、記念日を制定して、「その日(だけ)は知的障害者をしっかり愛護しましょう」という取り組みを行うことは、これからの知的障害者福祉の向かう方向とは、相容れないものであるように思うのです。
この「デー」が制定されたのは、1964年。
まだ「精神薄弱者」という言葉が現役だった時代です。
有名無実化しちゃっているものであるなら、いっそのこと、取り消しちゃえばいいのにと思うのですが。
こういうのって、どうやって取り消すんでしょうね。(´・ω・`)