もはやお題が何だったか忘れた絵 |
ほげ子さんが学校から帰ってきたので、今日の出来事を聞いてみました。
「電車降りて駅出たとこで、〇〇君と▲▲君に会ったよ」
「あー、小学校のときに一緒だった子たち? 話したの?」
「うん。〇〇君に、しょーもないこと、いろいろ言われた。
『おめー、キリスト教の学校に入ったんだろ? 制服似合ってねーな! おれ、かーちゃんがいないときに、パソコン黙って使って、キリスト教のこと、調べてみたぜ! フランシスコ・ザビエルみたいなヤツが、戦争しよーぜーとかいうんだろ? へんな宗教だな! おめー、大丈夫か?』
とか」
「なんだそりゃ(^_^;。ザビエルそんなこと言ってないでしょ。ていうか○○君、もしかして、クリスマスがキリスト教のお祭りだって、知らなかったりする?」
「単におかーさんからプレゼントもらえる日だと思ってるよ。おかーさんがサンタ役らしい」
「いろいろ大丈夫か、中学生(^_^;」
「一緒にいた▲▲君が、さすがに呆れたみたいで、『お前、もの知らねーな』って、たしなめてた」
「学んで成長してくれるといいねえ(^_^;」
○○君、憎まれ口はきいていても、違う学校に行ったほげ子さんのことを、気にかけてくれていたのかもしれません。
進路は違っても、同じ町に住んでいて、ずっと喧嘩したり遊んだりして過ごしてきた幼なじみですから、これからもいろいろと交流があるのでしょう。みんな、どんな大人になっていくのか、楽しみではあります。
それにしても、ザビエルが戦争好きって、一体ネットで何を調べたのか。
そこちょっと、気になります(^_^;。
ほげ子さんは、今日は聖書の時間があったそうで、マタイの福音書の最初のほうを習ったとのこと。
おかーさんは不勉強にして、聖書のことはよく知りません。
でも、マタイの福音書の最初のほうって、延々と、イエスに至るまでの系譜の人名が続く、あれですよね……
国語は、工藤直子の作品を習ったとのこと。
これです。
「おれはかまきり」 かまきりりゅうじ
おう なつたぜ
おれは げんきだぜ
あまり ちかよるな
おれの こころも かまも
どきどきするほど
ひかってるぜ
おう あついぜ
おれは がんばるぜ
もえるひを あびて
かまを ふりかざす すがた
わくわくするほど
きまってるぜ
熱い詩です。
熱すぎて、中学一年の子どもたちには「痛い」と感じられたようです。
音読しながら、小声で、「なんでこんなイタイのを読まなくちゃなんないの」と、ささやいていたとか。
でも、かっこいいですよね。
おかーさんは、結構好きです。
YouTubeに、作者ご自身が朗読されていると思われる動画がありました。
かまきりりゅうじは、夏を思い切り生き抜いて、恋をして、出会った彼女に食べられて、死んでいくのでしょう。そして翌年には、彼の子どもたちが大勢、あわのような卵から孵って、夏の日差しを浴びながら、「おう なつだぜ」と言うのかもしれません。そしてまた…。
「今日、詩の解釈とか、読み方とかは、先生話したの?」
「それはまだ」
どう教えるのでしょう。
ちょっと楽しみです。
音楽の時間には、歌とアルトリコーダーを習ったとのこと。
「どんな歌習ったの?」
「んとね、ものすごくいいアルジって人がいてね。その人が、すごいいい人だったから、使用人っていうか、まわりにいた家来みたいな人たちが、あの人はいい人だったって、歌ったんだって。そういう歌」
「歌ってみて」
フォースターの「主は冷たい土の下に」でした。
これです。↓
「ご主人様だよね、寝てるの」
「うん」
「死んでるよね」
「うん、死んでる。先生が、この歌をどう思いましたかって、みんなに聞いたんだけど、○○さん、当てられて、
『これ、死んでんじゃね?』
って、思いっきり言ってた」
「……まあ、死んでるからね」
「うん、死んでるし」
「土の下だし」
「……」