■あだきち君はなぜにおとーさんの下着を着たがるのか
(実際、声を上げました)
ちょっと引用します。
ピチピチ服が発達障害児の常同行動を減らす
http://www.turtlewiz.jp/archives/7454
米国サウスカロライナ州にある公立クレムゾン大学の心理学の講師と学生たちとで、コンプレッション ウェアが、発達障害の子の行動によい影響を与えるのではないかと研究をしています。(中略)
コンプレッション ウェアは、スポーツ選手がよく着ている、伸び縮みする素材で出来た、体に適度な圧力がかかる服です。
研究者たちは、このコンプレッション ウェアが、発達障害の子が見せる、手をひらひらさせたり、指をこすったりする常同行動、自己刺激、こだわりを変えたり、少なくする効果があるのではないかと考えています。
研究チームは、研究に参加した子どもたちに10回の療育授業を行い、ビデオに録画しました。
そのビデオから、コンプレッション ウェアを着ている時、着ていない時で見せる自己刺激、常同行動、こだわりについてを分析しました。その結果、コンプレッション ウェアに効果があることが明らかになりました。コンプレッション ウェアを着ている時のほうが、子どもは落ち着いているのです。
その後の調査でも、ますますその結果が出ていると言います。(後略)
Compression clothing and autism
あだきち君(19才・重度広汎性発達障害)は、なぜか、おとーさんの下着を好んで身につけます。
そして、パンツ類も、シャツ類も、なぜか前後逆に身につけます。
前後が分からずに間違っているのではないと思います。
だって、ほぼ九割方、逆に来ていますから。わざとやっているのです。
ちなみに、おとーさんは、身長180cm、体重70kgくらい。
あだきち君は、身長175cm、体重……94kgくらい。
服のサイズは、親子でかなーり違っています。
おとーさんは、中年腹など全く縁のない、スリムな体型。
あだきち君は、ふっくら癒やし系(と学校の先生がたや福祉施設の方々は、言ってくださいます…)
つまり、おとーさんの下着類を、あだきち君が着ると、ものすごーく、ピッチピチです。
狭くて、着心地悪いだろうに、なぜにわざわざ、おとーさんの下着を掘り起こしてまで着るのか。しかも、前後逆に。
長年、そのことを不思議に思っていましたが、上のクレムゾン大学の研究の記事を読んで、「あああああそういうことか!」と納得したわけです。
きつめの下着を、後ろ前に着ると、余計にきつくなります。
とくに体の前側、シャツであれば肩から首のしたあたりにかけて、きゅっとひっぱられるような感覚になることが多いはず。
あだきち君は、その感覚を求めて、わざとサイズの小さな下着を着たがっているのではないかと。
実際、おとーさんの下着をピチパツ状態で後ろ前に着ているあだきち君は、たしかに、常同行動を、あまり起こさないのです。
あだきち君の定番の常同行動は、
・手の指を目の前でヒラヒラさせる
・同じ事を繰り返し繰り返し、何万回でも言い続ける
・物の置き場所を確認し、微細に調整したりする
・トイレに通いまくる
などですが、それらが、私の印象では、ざっと七割減になるように思われます。
常同行動は、あだきち君にとって、必ずしも大好きで楽しいものではないと思っています。
だって、同じことをずーっとしているときのあだきち君、あんまりうれしそうじゃないことのほうが、多いのです。
環境が変わったり、緊張したり、ものすごく退屈して気持ちを持てあましているときに、常同行動が増大するのも分かっています。つまり、ストレスが多そうな状況のときに、出やすいのです。
そうした常同行動が、おとーさんの下着をピッチピチに身につけることによって、軽減しているのだとすれば、あだきち君は、心地よく暮らす方法を、自分で見つけ出して対処していたということになります。
あだきち君、ほんとうに偉い人です。
なのにおかーさんは、自分がゆったりサイズが大好きだから、あだきち君もきっとゆるーい服が好きに違いないと思って、しまむらやニッセンで、巨大な服ばっかり買ってあげていました。
今度、おとーさん(ユニクロ愛好家)に頼んで、ピチピチになるサイズの下着を、うまく選んでもらってこようと思います。
でも、パンツは…
おとーさんと同じサイズのを履くと、裂けるんですよね。縦に真っ二つに。
おとーさんのパンツを、これまで何枚、破り去ったことか。
どうしたもんですかね。
伸縮性のあるコンプレッションウエアの導入を、ちょっと考えてみようと思います。
(´・ω・`)