今日は日曜日。
あだきち君にとっては、おとーさんと買い物に出かける日です。
朝起きると、
「買い物! マルロク!」
と、アピールをはじめます。
「マルロク」というのは、半年くらい前から言い始めた言葉なのですが、何を意味するのか、家族の誰にもわかりません。確実に、何か根拠、出典があるはずなのですが、いまのところ、手がかりなし。解読には、かなり時間がかかりそうです。
あだきち君が買い物に出かけられるようになったのは、小学校に入ってからでした。
五歳くらいまでは、スーパーにつれて入ろうとしても、大パニックになってしまい、買い物どころではありませんでした。ケーキ屋さんなどの小売店も、ドアの前に立っただけで全面拒絶。日々の買い物は、生協の宅配サービスやネット通販などでカバーするしかありませんでした。
小学校に入学したころから、したいに落ち着いてきて、二年生にあがると、手をひいてスーパーに連れて行くことも、それぼど大変ではなくなってきました。
あだきち君が小学二年のときの様子を、当時の日記から引用してみます。
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2005年5月8日
朝から大荒れ。
理由はいろいろ。天気が気に入らないとか、蛍光灯がムカツクとか、洗濯物が好みじゃないとか。
カンシャクが収まらないので、午前中、おとーさんに買い物に連れ出してもらった。パニック抑制には外出が一番。
あだきち君もリュックを背負って、牛乳とりんごジュースの一リットルパックを三本、自分でかついで帰ってきた。
それで、とりあえずすっきりしたようだったのだけど、夕方、またパニック再発。
洗濯物を取り込むのを見ていて、気に入らなかったことを思い出してしまったらしい。
今度は私がドライブに連れ出した。駐車場にいくまでゴネていたけど、車にのったとたんに楽しくなったようで、すっかり収まった。
そのまま、市内のブックオフへ。
二人であれこれ言いながら(あだきち君は、言葉は話さないけど、本にはいろいろ意見があるのだ)本を見てまわって、何冊か買った。
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この日のことは、もう覚えていないのですが、こんなことは、ほんとうにしょっちゅうありました。
この頃は、パニックの頻度がかなり多くて大変だったのですが、一緒に買い物に出かけられるようになっただけ、ずいぶんラクになったのでした。
買い物を克服できた理由は、たぶん、
「ついていけば、好きな食べ物をゲットできる」
というふうに、学習したからだろうと推測しています。
本来、スーパーのように、雑多な音があちこちから聞こえてくるような環境は、とても苦手だったのですが、好物の「牛乳」「りんごジュース」などを買ってもらえるという見通しを持つことで、だんだんパニックを起こさずに済むようになったのでしょう。
あだきち君は、今日もおとーさんと二人で、駅前のスーパーで買い物をして、食材をどっさり背負ってくれました。