2016年4月14日木曜日

息子の作文

息子(18歳・自閉傾向のある重度の広汎性発達障害)は,会話はほとんどできないけれど,文字を書くことはできる。

ひらがな,カタカナ,少しの漢字。

書くことはとても好きで,漢字の練習をしていると,少し気持ちが荒れてパニックになりそうなときでも,落ち着くことができる。

絵を描いたり,手芸をしたりというスキルも,多少はあるけれど,文字を書くことほど,夢中にはならない。療育で練習する「義務」として,とらえているフシがある。


息子の,これからの長い人生に,どんな余暇の過ごし方を提案すればいいのか,いろいろ考えつづけて,結局のところ,文字を書くことがいいのではないかと思いはじめている。


今日は,施設から帰ったあと,一通りの勉強をしてから,自由に作文をしてもらった。

少しだけ,単語を伝えて促して,自由に書いてもらう形式。


そしたら,こんな文を書いた。



すわる

いっしょにすわる

ぼくはおとうさんといっしょに

おべんとうをたべる

おとうさんと

すわる

おかあさん

むかしから すわる



私が提示したのは「おべんとう」という単語だけ。
そこから,これだけの文を,自分で考えて書いた。



しばらく続けて,どんな文が生まれるか,見ていきたいと思う。