2016年5月4日水曜日

自閉症と低気圧







■台風と自閉っ子



あだきち君の場合


あだきち君は、台風が接近してくると、落ち着かなくなる人です。

小学校のころは、絶叫レベルのパニックを起こしていました。

大嵐の日に、校庭に飛び出して荒れ狂っていたため、担任の先生から電話がかかってきて、連れ帰ったこともありました。

あのころのあだきち君は、洗濯物にも、猛烈にこだわりを持っていました。


「晴れた日には、ベランダに洗濯物が干してある。ということは、ベランダに洗濯物を干せば、晴れるのではないか」


たぶん、そんな推論をしたのだと思います。

ビル風まじりの暴風が吹き荒れるベランダに、どうしても、タオルを干さなくてはならないと思い込んで、大変な騒ぎになったことも。どうにもパニックがおさまらなかったので、一枚だけタオルを干してやると、暴風がおさまるまで、窓からずっと眺めていました。


もう少し大きくなると、低気圧の到来を体感するとすぐ、お風呂を入れて、浴室に閉じこもるようになりました。真夏でも浴室の暖房をつけて、ときおり水をかぶりながら、数時間、外の嵐か気持ちが落ち着くまで、ずっとサウナしてました。

それで気持ちが落ち着くようだったので、若干ガス代と電気代、水道代がかさむことには目をつむってOKを出していたのですが、今度はその流れでお風呂に猛烈にこだわるようになり、水道代が大炸裂・・・・それはまた別の機会に書くことにします。(T_T)


とにかくそういうわけですので、「あだきち君は、台風クラスの低気圧がくると心身の状態か悪くなる」ということは、我が家では、体験的に事実であると認識されていました。

このことは、この春入所した介護施設の職員さんたちにも、伝えてあります。

先日さっそく、雨降りの日があったのですが、とくに理由もないのに、窓の外をみて、しくしく泣いていたと報告がありました。職員さんたちは心配してくださったそうなのですが、私から話を伝えてあったのと、あだきた君自身が短時間で気持ちを切り替えて元気になったので、ホッとしておられたようでした。


同じような自閉症の方々



たぶん、同じような自閉症の人、多いと思うのです。
さがしてみたら、こんなブログに出会いました。
特別支援学校の先生だそうです。

気圧と自閉症の都市伝説を探る
http://kuwaman42195.seesaa.net/article/199289241.html


この先生の支援学校に通うお子さんたちのなかにも、あだきち君のようなタイプが確かにおられるようで、ああやっぱりと思いました。

そして、記事のなかにまとめておられる、気象とヒスタミンとの関係について、興味深く思いました。



<内側から見た自閉症>
http://members.jcom.home.ne.jp/matumoto-t/utigawajihei57.html

こちらは、「読書倶楽部通信」というサイトの記事です。
サイトを書いておられる方は、山口県で支援学校の先生をなさっていたとのこと。

僕の妻はエイリアン―「高機能自閉症」との不思議な結婚生活 (新潮文庫) に、妻が低気圧を体感するお話が出てくるとのこと。

この本、未読でした。読んでみようと思います。



きっとほかにも、この現象についての報告がたくさんあるはず。
少しづつ、探して、まとめてみようと思います。