2016年5月1日日曜日

余暇の問題

あだきち君が小学校のころ、療育でお世話になっていた先生から、こんなアドバイスをいただきました。


「学校が終わってからの長い人生では、余暇をどう過ごすかということが、とても大切になってくるから、早い時期から、いろいろ考えて、準備したほうがいい」


そうだろうなあとは思ったものの、学校が終わった先のことを考えるには、目の前の学校生活が大変すぎて、なかなかそこまで考える余裕はありませんでした。



だけど、学校は、あっという間に、終わってしまいました。


とくに支援学校の高等部の三年間の、早かったこと・・・・


入試があって(あ、一応あるんです)、合格して入学式があったと思ったら、いつのまにか二年生。
ひといきついたら三年生。
遠足に、修学旅行、作業実習、学園祭。進路決めと、障害程度区分の認定

あらゆるタスクや心配事が、ハリケーンの暴風のごとく過ぎ去って、気がついたら、卒業式に参列していた、というのが、かなりリアルな実感です。


そしていま、まさに、余暇をどうするかという問題が、リアルに、のしかかってきています。


介護施設での生活は、あだきち君にとって、とても穏やかで、心安らかで、楽しみなもののようです。やさしい職員さんたちに囲まれて、大事に守っていただいています。

けれども、職員さんは、いつもずっと、あだちき君についていてくれるわけではありません。
利用者さんの多い日、介護の手をたくさん必要とするような状況の日は、マンツーマンで見ていただける時間も、だいぶ少ないはず。

そんな日に、あだきち君が、ある程度長い時間、一人で取り組める作業や、趣味は、ほんとうに限られています。


いま、施設内で、あだきち君の「お仕事」「余暇」として、やらせていただいているのは、次のようなことです、


・日記を書くこと
・学習中の漢字の書き取りをすること
・音の出る絵本や、ピアニカの演奏を楽しむこと
・エアバイクや、ランニングマシンで、汗を流すこと。
・施設内のお掃除、お洗濯の手伝い


どれも、あだきち君が完全に自立してできる行動ではありません。

日記や書き取り、ピアニカなどは、声がけがあれば、短時間なら一人でできますが、十分を超えると、少しきついだろうと思います。

ランニングマシンやエアバイクは、興に乗ってくると一時間でもできるようですが、安全のために、やはり見てくださっている方がいる様子です。



できれば三十分から一時間、自分で楽しめる趣味や、手作業など、できることがあればと思います。


本気になって、あだきち君の好きなこと、やりたいこと、やれそうなことを、探していくのが、当面の課題です。