2017年1月26日木曜日

あだきち君と色彩の理解




平日の朝は、だいたいこんな感じです。



午前五時  あだきち君起床。居間テレビをつけて、カーテンをあけて、活動開始。


午前五時過ぎ  あだきち君の気配で、おかーさん起床。


午前七時 家中の目覚まし時計や端末がモーニングコール開始。おとーさん、あねぞうさん起床。


  ・洗濯物干し
  ・ゴミだし
  ・ほげ子さんをたたき起こす。
  ・朝ご飯


午前七時五十分  ほげ子さん登校。

  ・あだきち君、朝の勉強、日記記入
  ・おかーさん、在宅仕事をちょっとやったり、ブログ書いたり
  ・あねぞうさん、絵を描いたりネットを見たり
  ・おとーさん、書斎で仕事

午前九時過ぎ  あだきち君とおかーさん、介護施設にGO!





というわけで、いろいろ片付いたところでパソコン前に移動したのですが、食卓に、飲みかけのコーヒーを置き忘れてきてしまったので、あだきち君に持ってきてもらおうと、声をかけました。


「コーヒー、こっちに持ってきて~」


ところが、あだきち君は、コーヒーの入っていないカップを持ってこようとします。


「あ、それじゃなくて、茶色いコップ。コーヒーが入ってるやつ」


あだきち君、考え込んでから、カラのペットボトルを持ってこようとしました。


「んー、ちがう。コップ。茶色いの。茶色」


あだきち君のすぐそばに、コーヒーの入った茶色いマグカップがあるのですが、あだきち君の視線は、そこを完全にスルーしています。


あだきち君、どうも、茶色と言われても、ピンとこない様子。

色の名前は、学校でも療育でも、いろいろな方法で学習してきていますので、だいたい知っているはずなのですが、私のマグカップは、黒に近いこげ茶なので、もしかたら茶色と思わないのかもしれません。





おかーさんの茶色いカップ(あねぞうさん画)




そこで、

「黒いカップだよ。そこにあるでしょ」


と言ってみたのですが、今度は、食卓であねぞうさんが使っていた、iPadを取り上げて持ってこようとしました。


あだきち君は、iPadのことを「くろ」といいます。電源が落ちているときの画面の色が、黒だから、そうなってしまったようでした。



「いやいや、それコップじゃないよ。コップを持ってきて」



と言うと、また別のコップに手をかけています。


言葉の指示では、どうしても、「おかーさんの茶色いコップ」は、あだきち君の意識に入らないようでしたので、近くにいたあねぞうさんに、指差ししてもらい、やっと気づいてもらえました。




考えてみると、生活の場にある「茶色」って、すごく幅が広いんですよね。


床も茶色、おとーさんのカバンも茶色、コーヒーも、紅茶も茶色。

でも、並べてみたら、ぜんぜん別の色といっていいくらい、ちがっています。


あだきち君は、茶色の把握に関して、混乱しているのかもしれません。


ちょっと教え方を考えてみようと思います。