平日の朝は、だいたいこんな感じです。
午前五時 あだきち君起床。居間テレビをつけて、カーテンをあけて、活動開始。
午前五時過ぎ あだきち君の気配で、おかーさん起床。
午前七時 家中の目覚まし時計や端末がモーニングコール開始。おとーさん、あねぞうさん起床。
・洗濯物干し
・ゴミだし
・ほげ子さんをたたき起こす。
・朝ご飯
午前七時五十分 ほげ子さん登校。
・あだきち君、朝の勉強、日記記入
・おかーさん、在宅仕事をちょっとやったり、ブログ書いたり
・あねぞうさん、絵を描いたりネットを見たり
・おとーさん、書斎で仕事
午前九時過ぎ あだきち君とおかーさん、介護施設にGO!
というわけで、いろいろ片付いたところでパソコン前に移動したのですが、食卓に、飲みかけのコーヒーを置き忘れてきてしまったので、あだきち君に持ってきてもらおうと、声をかけました。
「コーヒー、こっちに持ってきて~」
ところが、あだきち君は、コーヒーの入っていないカップを持ってこようとします。
「あ、それじゃなくて、茶色いコップ。コーヒーが入ってるやつ」
あだきち君、考え込んでから、カラのペットボトルを持ってこようとしました。
「んー、ちがう。コップ。茶色いの。茶色」
あだきち君のすぐそばに、コーヒーの入った茶色いマグカップがあるのですが、あだきち君の視線は、そこを完全にスルーしています。
あだきち君、どうも、茶色と言われても、ピンとこない様子。
色の名前は、学校でも療育でも、いろいろな方法で学習してきていますので、だいたい知っているはずなのですが、私のマグカップは、黒に近いこげ茶なので、もしかたら茶色と思わないのかもしれません。
おかーさんの茶色いカップ(あねぞうさん画) |
そこで、
「黒いカップだよ。そこにあるでしょ」
と言ってみたのですが、今度は、食卓であねぞうさんが使っていた、iPadを取り上げて持ってこようとしました。
あだきち君は、iPadのことを「くろ」といいます。電源が落ちているときの画面の色が、黒だから、そうなってしまったようでした。
「いやいや、それコップじゃないよ。コップを持ってきて」
と言うと、また別のコップに手をかけています。
言葉の指示では、どうしても、「おかーさんの茶色いコップ」は、あだきち君の意識に入らないようでしたので、近くにいたあねぞうさんに、指差ししてもらい、やっと気づいてもらえました。
考えてみると、生活の場にある「茶色」って、すごく幅が広いんですよね。
床も茶色、おとーさんのカバンも茶色、コーヒーも、紅茶も茶色。
でも、並べてみたら、ぜんぜん別の色といっていいくらい、ちがっています。
あだきち君は、茶色の把握に関して、混乱しているのかもしれません。
ちょっと教え方を考えてみようと思います。