この本、買いました。
ノーマン ドイジ (著), 高橋 洋 (翻訳)
「脳はいかに治癒をもたらすか 神経可塑性研究の最前線」
紀伊國屋書店
当然のごとく、真っ先に、自閉症関連の章を拾い読みしています。
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近年、リスニングがいかに自閉症の影響を受けるかを説明する一助となる「脳の配線の問題」について、神経科学者たちの理解が進んだ。二〇一三年年七月、ダニアル・A・エイブラムズとヴィノッド・メノンが率いるスタンフォード大学の科学者たちは、自閉症の子どもにおいては、人間の声を処理する聴覚皮質と皮質下の報酬中枢の結合が不十分であることを明らかにした。
人は課題を完成させると、報酬中枢が活性化してドーパミンが分泌され、それによって快感情が引き起こされ、その課題を繰り返す動機が形成される。
この研究では、脳領域間の結合を示す特殊なMRIを用いることで、左半球の言語領域(言語のより象徴的な側面を処理する)と右半球の言語領域(韻律と呼ばれる音楽的、情動的な側面を処理する)が脳の報酬中枢に十分に結合されていないことがわかった。
その結果、声を処理する脳領域を報酬中枢に結びつける能力を欠く子どもは、発話を快く感じられなくなる。
(中略)
私の考えでは、この発話における快感情の喪失は、両親や他の人々との結びつきを形成する子どもの能力に甚大な影響を及ぼす。
P492~
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この文章の前後に、重い自閉症状の子どもや、学習障害、感覚統合などの重篤な問題を持った子どもたちが、リスニングセラピーによって、劇的に改善する話や、なぜ改善するのの説明がいろいろと続きます。
リスニングセラピーでは、子どもの状態に合わせて、他の感覚統合的療法とも組み合わせながら、さまざまな音、音楽が用いられるようです。
具体的に、どんな音もしくは音楽を聴かせればいいのか、分からないので、とりあえずあだきち君本人が、「いつも聞きたがる」音もしくは曲が、あだきち君の脳が必要としている刺激なのではないかという仮説を立てて、あだきち君の大好きな、電子音(ファミコン的ピコピコ)系音楽を、YouTubeで探してきて、私のPCにくっついているBOSEのスピーカーから、少し大きめの音量で聞かせてみました。
あだきち君は、少し離れたところに寝そべって、じーーーっとスピーカーのあたりを見つめていたかと思ったら、そのままぐっすり、寝てしまいました。
今日はかなり落ち着かない様子で帰宅したのですが、ピコピコ音楽のおかげで、一気に沈静化したようです。
そういえば、あだきち君は、赤ん坊のころ、グレゴリオ聖歌トモーツァルトの曲も大好きでした。
起き出してきたら、それらも聞かせてみようと思います。
↓この本、ちょっとばかり高かったけど、この夏、私はどこにも出かけてないし、このくらい奮発してもバチはあたらないかと(^^;。