昨日、あだきち君は、福祉サービスのお出かけで、母校である特別支援学校の学園祭に連れて行ってもらったそうです。
卒業して3年になりますが、学校には、まだあだきち君を教えてくれた先生方が残っていて、声をかけてくださったとのこと。ありがたいことです。
帰宅したあだきち君に、「どの先生にあったの? 」と、担任だった先生型の名前をいろいろ聞いてみたのですが、「先生に、あった」というばかりで、残念ながら、お名前まではわかりませんでした。
たぶん、先生がたの名前を忘れてしまった訳ではないと思うのですが、何を聞かれているのか、どんなふうに答えていいのかが、よくわからないのだと思います。
過去の出来事について、思い出しながら語ることは、あだきち君にとっては、とても難しいことのようです。
それには、たぶん、記憶の想起の問題もからんでいるのだと思います。
昨日のことと、何年も前のことが、あだきち君のなかで、区別がついていないように思えることもあります。
目覚めた瞬間、夢の内容が現実のように思えることがありますが、あだきち君にとって、記憶のなかの過去の経験は、歳月に関係なく、ごちゃまぜになっているのかもしれません。
どんなに教えても、あだきち君の自発語に、時制の表現が現れないことも、おそらくは、記憶のありかたに由来することだろうと思っています。